遺骨がダイヤモンドになる。気になる値段や作り方
手元供養(自宅供養)の方法として、最近、注目されているのが遺骨をダイヤモンドに加工する方法です。
ダイヤモンドと言えば、宝石の中で最も硬度で、美しい鉱物であることは知られていますが、実は、火葬後の遺骨を使って人工的にダイヤモンドを作れることは、あまり知られていません。
人工的に作られたたものとはいえ、その輝きや硬度は天然のダイヤモンドとほとんど同じというから驚きです。
製造業者は海外にあり、スイスのアルゴダンザ社やアメリカのライフジェム社が有名です。ちなみに、ライフジェム社は世界で初めて、遺骨からダイヤモンドを生成した会社です。
では、一体どのようにして遺骨からダイヤモンドが作られているのでしょうか。また、製作にかかる費用や製作期間など、気になることもたくさんあるかと思います。
遺骨ダイヤモンド:遺骨をダイヤに生成する
まずは、遺骨ダイヤモンドの概要について解説いたします。
遺骨ダイヤモンドとは
遺骨ダイヤモンドは、故人の遺骨から作られた人工ダイヤモンドのことで、身近に故人を感じられる供養の方法として注目を集めています。「メモリアルダイヤモンド」や「ラボグロウンダイヤモンド(ラボ=研究室、グロウン=生成された、の意味)」などとも呼ばれています。
ダイヤモンドは、炭素が自然環境の中で高温高圧にさらされてでき上がります。遺骨ダイヤモンドはこの自然環境を人工的な技術によって再現します。火葬後の遺骨の中に含まれる炭素を純粋抽出して、人工的に高温高圧にかけることで、合成ダイヤモンドができあがるのです。
そのため、その硬度や輝きなどは天然ダイヤモンドと比べても遜色がありません。
遺骨ダイヤモンドの歴史
人工ダイヤモンドの製作そのものは、19世紀から行われており、技術が向上した1980年ころから市場に出回るようになりました。
世界ではじめて遺骨内の炭素を生成して人工ダイヤモンドを作り出したのは、アメリカのライフジェム社です。2002年に販売を開始し、これまでに6,000以上もの遺骨ダイヤモンドを作っているそうです。

遺骨ダイヤモンドの作られ方
どのようなプロセスを経て、遺骨をダイヤモンドにしていくのでしょうか。
遺骨ダイヤモンドの製造プロセス
遺骨ダイヤモンドは次のような手順で作られます。
▶STEP 1 遺骨の受け取り
まずは遺骨ダイヤモンドの販売店と契約して、遺骨を製造メーカーに送ります。
依頼する業者によって、郵送のケースと自宅まで受け取りに来てくれるケースがあります。
▶STEP 2 分析と検査
遺骨に含まれている炭素量および成分の分析と検査をします。
▶STEP 3 炭素を抽出
遺骨の中から、ダイヤモンドの元となる炭素を抽出します。
▶STEP 4 黒鉛への変換
純度を上げるため、熱処理や物理処理を行い、不純物を取り除いて黒鉛にします。
▶STEP5 高温高圧法で合成ダイヤモンドを生成
ダイヤモンドの生成には、高温かつ高圧な環境が必要となります。自然界では地殻140〜190km下だけで、生成に要する期間は10億年〜33億年と言われています。これの高温高圧を人工的に作り出し、ダイヤモンドを結晶化します。
▶STEP6 カット・研磨
でき上がった原石をカット、研磨をして仕上げます。
▶STEP7 品質検査を行い、保証書や鑑定書の発行
製作した業者が発行する証明書となります。
▶STEP8 ジュエリー加工
ダイヤモンド生成は海外で行い、日本国内の定型業者にてジュエリー加工するのが主流です。
製造メーカーが遺骨を預かってから、遺骨ダイヤモンドを完成させるまでには、数ヶ月から1年程度の時間がかかります。
デザインやカットの選択肢
遺骨ダイヤモンドは、さまざまなデザインやカットで作ることができます。ラウンドカットやプリンセスカット、エメラルドカットなど、好みや故人のイメージに合わせて選べます。
また、ダイヤモンドの色も選ぶことができ、ブルーやグリーン、イエローなど、故人が好きだった色を選ぶことができます。
さらに、ダイヤモンドを留めるリングやペンダントなどのジュエリーも、素材やデザインを自由に選択できます。
このように、遺骨ダイヤモンドは、故人への想いを形にするだけでなく、オリジナリティを持たせることができるのが魅力です。
遺骨ダイヤモンドの費用
遺骨ダイヤモンドの費用は、一般的には数十万円から数百万円の範囲で、ダイヤモンドの品質を決める「4C」によって大きく変動します。4cとは次の通りです。
- カラット(Carat)重さ
- カット(Cut)輝き
- カラー(Color)色
- クラリティ(Clarity)透明度
ちなみに、世界ではじめて遺骨ダイヤモンドの製作を手がけたライフジェム社の場合、カラーレス(透明)のダイヤモンドの場合、最も小さいサイズ(0.1~0.19ct)で544,500円、最も大きいサイズ(1.25~1.49ct)で3,279,100円です(2023年4月現在)。
スイスのアルゴダンザ社の場合も、528,000円~2,728,000円と大きな開きがあります(ピュア・ダイヤモンドの場合。2023年4月現在)
製造メーカーの選び方
遺骨ダイヤモンドを制作するにあたり、信頼できる製造業者を選ぶことが重要です。以下のポイントに注意して選びましょう。
- 実績と評判:長年の実績があり、口コミや評判が良い業者を選びましょう。
- カスタマーサポート:丁寧で親切なカスタマーサポートがあることが大切です。故人への想いを十分に伝えられる環境を選びましょう。
- 透明性:製作プロセスや費用について明確で透明性のある業者が望ましいです。隠れたコストがないことを確認しましょう。
- アフターサービス:ダイヤモンドのメンテナンスや修理に対応してくれる業者が望ましいです。
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遺骨ダイヤモンドに関するQ&A
遺骨ダイヤモンドに関するよくある質問にお答えいたします。
ダイヤモンドにするために必要な遺骨の量は?
メーカー各社がダイヤモンドを作るのに必要な遺骨の量を示していますが、業者によって大きな幅があります。
各社ホームページによると、ライフジェム社は70g、ロニテ社は300g、アルゴダンザ社は400gとしています。アルゴダンザ社が示す400gとは、遺骨全体の3分の1から4分の1に相当します。
遺骨の量が少ない場合はどうする?
まずはメーカーに相談してみましょう。限られた量でダイヤモンドを作れる場合もあるようです。分析や検査の上、もしもダイヤモンドにできないということであれば、遺骨は未加工の状態で返還されます。
ペットの遺骨でもダイヤモンドを作ることは可能なの?
ペットの遺骨でも人骨と同様、ダイヤモンドを作ることが可能です。人間の遺骨と混合しないよう、専用の製作所を設けている業者もあります。
遺骨ペンダント:遺骨をペンダントに納める
中には、遺骨をダイヤモンドに作り変えることに抵抗を感じる人もいるのではないでしょうか。
それでも故人の遺骨を肌身離さず持っていつまでもその存在を感じていたい人には、遺骨を収納できるペンダントがおすすめです。
遺骨ペンダントとは
遺骨ペンダントとは、故人の遺骨のかけらを納められるペンダントのことです。ペンダントに遺骨を納める箇所が内蔵されており、一般的なアクセサリー同様に日常生活の中で身に着けることができます。大切な人をいつも身近に感じられることから人気を集めています。
遺骨ペンダントの種類とデザイン
遺骨ペンダントにはさまざまな種類とデザインがあります。シンプルな形状から立体的なデザインまで、故人のイメージや遺族の好みに合わせて選べます。
素材もシルバー、ゴールド、プラチナなどさまざまな選択肢があり、ペンダント本体には名前や日付やメッセージの刻印ができ、より想いを込めたアクセサリーにできます。